「御開山会団参」

 5月29日日曜日は、高槻支院の御開山会団参の日。
奇しくも世間ではこの日を語呂合わせで「幸福の日」と言うのだそうですが、
私たちは晴れやかな良い日に恵まれて団参をさせていただきました。
 午前8時ちょうどに高槻支院を出発しました。
私たちを乗せたバスは順調に名神高速道路を走り、
滞りなく11時前には本山に到着しました。
境内ではにぎやかにミニバザーが開かれ、「ところてん」、「わらびもち」、
そして今回は「冷たいぜんざい」を頂くことができました。
ごちそうになっているその時に青年会の方が私の前に来られました。
毎回青年会の奉仕者の皆さんは工夫を凝らした企画をされていますが、
今回は「あなたが嬉しかったこと、ありがたいと思ったことは何ですか?」と
いうテーマでアンケート調査をされているようでした。
とっさに尋ねられるとドキッとして一瞬何を話そうかと考え込んで
しまいますが、「あまり構えなくてもいいですよ」との言葉に、
「日々何事もなく健康で、この年で仕事もさせてもらいながら元気に
過ごさせてもらえるのはとてもありがたいことです」と
アンケートに答えました。平凡な答えですが、あたりまえの日常に
素直に感謝できたことは、我ながら進歩だなと思いました。
 その後、私たち一同は各々焼香を済ませ、本堂に入りました。
午前11時30分になりますと、いよいよ山首上人さま大導師の許、
大法要の始まりです。越天楽の調べが本堂に流れる中、
麗水散華の儀式が行われます。すると本堂後方よりお題目の声が聞こえ、
山首上人さま、修徳上人さまはじめ、たくさんの式衆が本堂中央に
敷かれた白布の上を散華を降らしながら宝前へと進んで行かれ、
約45分にわたる大法要が営まれました。途中、山首上人さまの
「今身より仏身に至るまでよく法華経(三徳)を持たんや否や」との
お問いかけに、「よく持ち奉る。南無妙法蓮華経」とお応えし、
決意を新たにしました。法要が終わった後、山首上人さまはご挨拶の中で、
「先師は三徳のみ教えのほかに、もう一つ大事な教えを残されました。
それは一生懸命働くことが人生の喜びだということです。
日進上人さまは「真・善・美・聖」という言葉を残されています。
真とは、真心もって一生懸命仕事をすること。善とは、それによって
善根功徳が得られること。美とは、その姿が美しいということ。
聖とは、その姿を見て人はそれを目標とすること。
これは老若男女に関係なく、健常者も障碍者も関係なくできることです。
今日はこの言葉を持って帰ってください」と言われました。
「一生懸命真心もって働くこと」、この言葉は何も社会で現役で
働いている人たちだけの話ではなく、人それぞれの役割の中で
心すべきことだと思いました。
 法要終了後は、開山堂に移動し、いつも美味しい豚汁付きの昼食を
いただき、他支院の方々ともしばし歓談したあと、大勢の方々に
見送られながら本山をあとにしました。帰路もさしたる渋滞もなく、
いつもより早い時間帯に無事支院に帰着することができました。
これも偏に三先師、日達上人、山首上人さまのお徳のおかげと
感謝するとともに、今後の誓いを新たにしました。
 
                       
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